知人からの依頼でPowerPointのファイルを修正することになった。
作業のほとんどが文字修正なので、1時間もあればできちゃうなと思っていたのですが、修正元ファイルを開いてビックリ。文字だらけのスライドにも関わらず、ほとんどが画像でした。
ビジュアル重視で画像ばかりのPPT納品したことあるので気持ちはわかるけど、文字しかないのに…?結局文字を打ち直すことになるのだけど、せかっくだから見た目も良くしてあげることに。「デザインしてもいいよ」とか言ってたし。
でも、日頃Illustratorなんかを使い慣れている僕にとって、PowerPointのレイアウト・編集機能は貧弱に思えて仕方がない。だから普段はMacでKeynoteを使ってます。全ページ画像にしてしまえば、レイアウトも普段使い慣れたツールで行えるから簡単なんだけど、それだと修正の発生しそうな部分には使えない。そこだけPowerPointで編集するのも面倒。
そこで色々調べてたら、
- PowerPointはWMFとかEMFとかいうファイル形式が読める
- Illustrator(たぶんCS以降)はWMFとかEMFが書き出せる
ということがわかったので、早速試してみた。
手順は以下の通り
- Illustratorで適当なファイルを作る
- [ファイル > 書き出し…] でWMFまたはEMFで書き出す
- PowerPointで新規書類を作る
- [挿入 > 図 > ファイルから…]で書き出したファイルを読み込む
とても簡単でした。念のため[Microsoft Office用に保存]でPNG保存もしておいたけど必要なかったみたい。
気になる結果は…レイアウトはしっかり維持され、図形も色もそのまま読み込めるます。グレイト!
変換テスト用のファイルを作って試してみたところ、以下のようなことがわかった。
- 読み込まれた図をグループ解除すると、「これはインポートされた図だからグループじゃないよ。変換する?」ってきかれる
- 変換するとグループ化されたオブジェクトに変換される
- インポートされたままの状態では、線が汚い。変換すると綺麗になる。
- さらにグループ解除するとバラバラになって、それぞれ編集できるようになる
- パスで描いたオブジェクトは、オートシェイプに変換される。だからサイズを変えても綺麗。
- 塗りにグラデーションをつけたオブジェクトは、図になる 。だからサイズを変えるとぼやける。
- テキストオブジェクトは編集できるテキストになる。しかし変なところで分割される。アウトライン化したテキストは当然オートシェイプになる。
- 文字詰めをしておくと、1文字ずつバラバラになってしまう
- ドロップシャドウなどの効果は図になる。もし複数オブジェクトをグループ化したものに効果をつけていた場合、オブジェクト毎に図に変換されてドロップシャドウなどの効果も別オブジェクトになる。またドロップシャドウは背景が白く塗りつぶされる。
- 配置画像も埋め込み画像も、結果は同様に図となる
- 線と塗りは別オブジェクトになる。グループ化しててもしてなくても結果は同じ
- Mac版Illustrator→Win版PowerPointでもOK!(というかこれしか試してない)
というわけで、
- 1ページにつき1ファイルのIllustratorファイルを作成する
- オブジェクトをオートシェイプにしたければ、単色をつけておく
- オートシェイプを編集する可能性がある場合は、線をPowerPointで付けておくと便利じゃないかと思われる
- テキストは編集可能が優先ならばそのまま、ビジュアル重視ならアウトライン化してオートシェイプ化するとよい
これでPowerPointの貧弱なレイアウト・編集機能とはおさらばです。やった!
[…] 【参考サイト】 http://blog.grafoo.info/archives/ai2ppt This entry was posted in DIARY by base_wakabayashi. Bookmark the permalink. […]