MGH ロゴタイプ&シンボルマーク リシェイプ

既存のイメージを活かしながら、信頼に足る造形へと整える

背景

MGHは、Webデザインやマーケティングを手がける少人数のデザインチームです。
既に独自のロゴを使用されていましたが、「他社ロゴと並んだ際に見劣りしないようにしたい」「商標登録も視野に入れている」といった理由から、リデザインのご相談をいただきました。

もともとのロゴは代表の方が自作されたもので、デザインへの思い入れも感じられました。そのため、「大きくは変えたくないが、整えたい」というご要望のもと、元の雰囲気を活かしながら、全体のバランスを見直す方向で進めることになりました。

課題の整理と方向性の検討

最初に行ったのは、現状のロゴに対してクライアントがどこに違和感を覚えているのかを丁寧に整理することでした。

たとえば、

  • ロゴタイプとシンボルのバランスが取りづらい
  • 名称に軽い印象を持たれてしまう
  • 商標登録可能な書体にしたい

といった点が共有されました。

そこから現行ロゴを観察・分析し、ロゴタイプにおける不揃いな印象や、マークとの整合性の不足を一つずつ検証していきました。

ロゴタイプは、元になっていた書体の特徴を踏まえつつ、視認性と整合感を高めるために一から描き直しました。重心の位置、文字間のリズム、垂直ストロークへの変更など、構造的な整理を行っています。また、マークと縦に組んだ際の比率も揃えることで、場面に応じた展開のしやすさにも配慮しました。

マークの再構築と細部の調整

シンボルマークは、3つのパーツから構成されるMのモチーフが元になっており、楽しげで明るい印象を与えるものでした。
このポジティブな印象は活かしつつ、角の丸みの大きさ、パーツの間隔、わずかなズレのニュアンスなどを丁寧に検討。新しさや柔らかさを感じさせながら、視覚的な秩序を持つ形を目指しました。

最終的には、数多くのパターンを作成しながら、ひとつずつやり取りを重ねて調整を行いました。

造形の細かなバランスや構造を、クライアントと対話しながら一緒に詰めていく作業は、時間もかかり、正直なところ手間もかかりました。ただその分、初めてロゴにここまで深く向き合う経験となり、非常に学びの多いプロジェクトでもありました。

Client : Mama Growth Hackerz
Art Direction & Design : Nobuhiko Yoshikawa