UX概論セミナーの翌日、福岡大学にてパターン・ランゲージのワークショップに参加しました。
以前はFutureSyncではじめてお世話になった福岡大学。今年に入ってから何度か訪れている。森田先生との連携で今後も訪問することが増えそう。
大きな建物と広い空間に居る(できれば人は少ない方がいいw)のが好きなので、大学に訪れる機会があるのはとても嬉しい。学食に行けるのも魅力の一つ。福岡大学は唐揚げ丼が名物らしく(?)、噂に寄るとかなりのボリュームだそうだ。「追い唐揚げ」もあるらしいので、今度食べてみようと思う。同じ建物にはレストランもあって、ゴーゴーカレーが食べられる。残念ながらこの日はコンビニでおにぎりを買ってきてしまった。
食事を終えて教室へ。土曜日にもかかわらず、熱心な学生たちが朝からフィールドワークを済ませて集まっていた。なぜか大迫さんも来られていてびっくりした。大迫さんはUX JAPAN Forum以降、浅野先生のセミナーには時々参加してくださっている。できれば勉強会や読書会にも来て欲しいところ。
既に調査をしてきているので、簡単な説明のあとさっそくワークシートを使って調査した結果をデータ化していく。今回の内容は、浅野先生が台湾で行ったフィールドワークとパターン・ランゲージのワークショップと同じもので、「外国人が日本人化していく過程」を探りそのパターンを発見すること。パターンを発見するということは、同じシーンでの行動を複数観察していないとパターンとはいえないわけで。しかしどうやらどの学生も1シーンにつき1つの例しか集めていない雰囲気…大丈夫かな。
多くの学生達がどうして良いかわからず戸惑っていると、先生から定期的に補足が入る。それによって、パターンを見つけるには同じシーンで複数の調査データが必要なことや、自分たちが何を問題と考えているかを書くのではない事に徐々に気づき始める。しかし今更調査をやり直すわけにはいかず、今あるデータで進めるしかない状況に。これは大人向けのワークショップでもよく見かける(こういうのもパターンなのだろうか)。こうやって自分たちの調査に必要な情報が欠けていることに気づくことで、次はこうしよう、みたいに気づくことができる。
大迫さん率いる(?)社会人チームも真剣。こうやって学生と社会人が混ざってやるのはお互いに良い勉強になりそう。
調査時にその外国人が困っていることを見つけてその解決策を提案しろと問われているのではなく。この時点では、彼らが直面している問題は何で、その状況をどうやって乗り切っているのかそのパターンを発見し、それを記述(=ランゲージ)しなさいとの説明が。しかしついつい問題の解決方法を考えてしまうのは、他の分析法の特も言われること。問題を目の前に出されるとついこれまでの経験からの答えを出してしまうことがパターン化しているのかも。
中間プレゼンでは、各チームが発見したパターンを発表。
観光では非日常を楽しんでいるはずなのに、よく知っているものに接しているというパターン(確かに、僕もやってるかも)から、非日常の中でも安心を欲するという概念を見つけたグループもあった。
プレゼン後は発見したパターンを使い、お金を使ってもらえそうなサービスを考える。今回はただ見ているだけ状態だったんだけど、学生から「サービスって何ですか?」と質問を受ける。聞いたことがある言葉も、自分で考える立場になるとそもそもを指しているのかわからなくなる事があるけど、その状態なのかな。「サービスは形がない、触れないって先生が言ってたよね」と引用してから、形のない良いこと(=ある特定の人にとって価値のあること)じゃないかな、と伝えた。
そうやって学生たちが考えている時間、学生の質問が切っ掛けで浅野先生とはUber的なサービスが増えてきていますよねという話になった。その流れから物体がなくても「コト」になってないサービスものは「モノ」と言えるのでは、という話ににもなった。コトのデザインをしているつもりでも、実はある仕組みの枠組みの中で行っていることである場合はモノのデザインになっている場合もあるかもしれない。
最後にサービスのプレゼン。どうしても問題を解決するための“装置(=モノ)”になっちゃうグループもいたけど、まだ2年生だと概念的なことへの理解は難しいかもしれない。
ぱっと見、目の前の問題を解決しているのかもと思ったけどプレゼンを聞くと、ちゃんと本質を捉えているグループもいました。こういうことを2年生のうちからやってると、卒業する頃にはすごく視野が広がってるんじゃないかな。こういう人たちと仕事ができるように今から備えておきたい。
以前参加したバス停のデザインワークショップも、パターンからサービスを考えるとまた違った提案になるんだろうなと思う。テーマを決めて街の行動観察〜パターン記述〜分析の流れで練習するのも良いかもしれない。