全国UXコミュニティ運営者が集まった
7月19日に名古屋で開催された「全国UXコミュニティミーティング」 に参加してきました。
翌日は「UX Japan Forum 2014」も開催されますが、UX Fukuoka の運営スタッフをやっている自分にとっては、UX、IA、HCDに関わるコミュニティ運営をされている方々と直接お会いして話が出来るこちらがメイン。
各地域での状況を共有するため各コミュニティの活動報告と、様々な意見交換が行われました。問題点を挙げましょうと言われていたわけではありませんでしたが、各コミュニティの問題や課題が話題となりました。激しい議論というよりも、出た意見に対してそれぞれが噛みしめるように考えて、言えることを言っていた様子が印象的で、みんな真剣に取り組んでいるんだなと感じました。
地域によって差はあるが課題は同じ
今回はUX Fukuoka 代表として参加したが、問題点として以下の項目をあげました
- 運営スタッフが少ないこと
- コミュニティの在り方に温度差があること
- 勉強会・セミナー参加者数が低下していること
- UXに対する「飽き」があるのではないかということ
これはコミュニティの意志というよりは 運営スタッフ個人としての意見でした。
他にも、UXに限らずIAやHCDに対する世の中の認識についてや、どのようにコミュニティの運営を行っていくのか、勉強会を開催するときの問題、有料セミナーの集客についての話題になしました。状況としては地域ごとに差はあれども、それぞれが似たような問題を抱えている様子。どれも簡単に答えの見つからないことでしたが、今回のように意見を交わせることが一番の収穫だったように思います。
坂本さんの『「コミュニティに活性化」と「底上げ的な教育」を混同しないように』という意見と、この集まり自体が一つのコミュニティと考え情報交換しながら活動していきましょうという結論で締めくくられました。
UXを意識すること、人間を観る状況を作るのがデザイナーの仕事かもしれない
自分が UX Fukuoka に関わっている目的は、実はこれまで深く考えたことがなく明確に答えられるほど整理してないのですが、コミュニティを運営することでも、セミナーを開くことでもありません。
勉強するだけなら一人でも出来るし、仕事にだって少しずつなら取り入れていくことは出来る。でもそれでは知識は増えても結果には結びつかないと感じています。
モノやコトの作り方が変化し、デザイナーひとりがデザインをするのではなく「共創」することが重要だと考えられている時代において、人間中心設計やサービスデザイン、コミュニティデザインの考え方はそのためのヒントになると思っています。そしてそれは一人だけ出来るようになってもだめで、多くの人がそういう考え方が出来て、共創しやすい状況を作り出すことが大事と感じています。
そう考えるとこういった「考え方」を伝えていく活動自体がデザイナーの活動そのもののような気がしているからかもしれません。デザイナー(特にグラフィックデザイナー)がもっとデザイナーの能力を活かしてそこに参加できるようになって欲しい気持ちがあります(このへんはまたそのうち)。
今回のミーティングに参加して、似たようなことで悩んでいる方々や、少し先を進んでいる方々と知り合えたことは大きな収穫でした。相談できる相手がいるというのはとても良いことですね。